本棚って壁紙だ!

主に本の紹介、読書感想文、時には漫画、映画などエンタメ全般について綴る

BROKEDOWN PALACE(ブロークダウン・パレス)

監督 ジョナサン・カプラン
1999年
Twentieth Century Fox Film Corporation

 外国の空港で知らない人から荷物を預かったら、その荷物が麻薬で、出入国の際にセキュリティに逮捕されるという事件がしばしばあります。この映画はまさしくそれを描いています。私は映画をあまり見直すということはないのですが、これは主演のクレア・デインズが気に入って何度か見ている作品なので紹介しようと思いました。(もう一人の主演はケイト・ベッキンセイル

 導入部をざっと書いてみます。

 卒業旅行はハワイ? 何となく普通じゃ面白くない。そうだエキゾチックにタイに行きましょうというノリのアメリカ人女子学生二人組の話。二人が訪れたのはタイの安ホテルだが、宿泊先でない高級ホテルでちょっと悪さをしたり(これが後の裁判で響いてくるのですが)、卒業旅行をエンジョイする。ここまでは普通のバカンスだ。

 ある日、知り合ったイケメンから香港行きを誘われ、二人はタイ出国のため空港に行く。そこにタイ警察が現れ、訳の分からないまま荷物からヘロインが見つかる。裁判になり無罪を主張するも受け容れられず、二人は長期の懲役刑になってしまう。送られた刑務所は劣悪な環境で、そこでの生活は過酷なものだった...

 初めは異国情緒たっぷりで、景色の美しさや主演二人の奔放な振る舞いに目を奪われます。一転、蒸し暑そうで不衛生な刑務所に入れられ、外国人という事で嫌な仕打ちにあい、ゴザで雑魚寝するという日々を強いられます。美しい映像が続く冒頭との対比で刑務所での厳しい環境が描かれます。

 主演二人の本国では、二人を解放しようと色々試みるのですけどね。家族や弁護士が知恵を出しても他国のことなのでどうしようもありません。政府が動いてくれるとかそういうことは無いのでしょうか。でも最後はクレアが自分を捨てて感動的な行いをするんです。この後クレアはどうなるのかな~という終わり方です。

 

 
 自分が海外でもしこの様な目に遭ったら途方に暮れるどころじゃないですね。絶望です。欧米ならまだしもアジアの国々では、警察も買収されている場合があるという話も聞きます。言葉の通じない国で話の通じない人達から罠に陥れられる、恐ろしいですね。国によっては麻薬犯罪は死刑ですから、本当に経験したくない出来事です。

 海外で開放的になったり、地元の人と交流する事は旅の醍醐味でもあります。ただこの映画の様に冤罪に巻き込まれる、事件の被害者になるといった悲劇もあり、どのくらい、また誰に対して心を開いていいのか難しいです。警戒しているばかりでは旅の楽しみも半減してしまいますし。

 主演のクレア・デインズの魅力だけでも観る価値はあると思います。そして、この映画を観ると海外に行くのをちょっと躊躇するようになるかもしれません。海外旅行時に他人の荷物は絶対に預からないようにしようと、心に強く決めた作品でした。

 ちょっと小話:
 Wikiによると、実話を元に取材し作られた。
 タイを舞台にした話ですがロケはほとんどフィリピンで行われたようです。
 この映画ではあまり良い印象に描かれていませんが、タイの人は日本好きだと言うし、日本人も実際に多く住んでいます。行ってみたい国の一つですね。

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