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本棚って壁紙だ!

主に本の紹介、読書感想文、時には漫画、映画などエンタメ全般について綴る

一九八四年(1984年 新訳版) ジョージ・オーウェル

ジョージ・オーウェル

「1984年」ジョージ・オーウェル
ISBN9784151200533
早川書房

 

1949年に発表された古典です。党が支配する全体主義的な世界で、党の権力維持のために個人の思想までを統一し、異端者は監視、排除されるという中で、党に違和感を持ち行動を起こそうとする主人公を描いています。

 

この作品は三部に分かれており、かいつまんでその内容をまとめてみます。

 

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

 

 

第一部

全体主義的で党が支配する近未来という世界観の提示と、主人公が党に信用しがたいという感情を持っている事。主人公の仕事は党の都合による歴史の改竄。

党員は常時テレスクリーンという双方向の薄型テレビで言動や表情、寝言まで監視され、主人公の様に党に違和感を覚える者は、批判的な素振りを見せれば死やそれ以上の苦痛が待っているという中での生活。

 

第二部

党に対して同様の考えを持つ女性同士との出会い。恋に落ちつかの間の幸せな日々。

党の上層部に籍を置く同士との接触。禁断の書籍を入手し内容に触れる。書かれていたのは主人公が常日頃感じていたことを論理的に表したもので、自身の思想を再確認する。

 

第三部

党による逮捕、主人公の意識をあらゆる手段を用いて根底から変えようとする党との戦い。

結末へ。


結末の後に附録として作品中に登場する「ニュースピーク」についての言及があります。

 

ニュースピークとは現在の英語を元にした言語で、語彙をシンプルにしたり、単語から複数の意味をなくし単純な用途にしか使えないように再編したものです。

 

その目的が思想の統制で、人間は考える時言葉を使うため、その言葉自体を単純で深慮が不可能な体系にしてしまおうという意図があります。

 

例えばfreeという単語ですが、政治的に自由の様な意味は削除され、畑が雑草から自由(雑草を免れている)という意味合いでしか使用できません。

 

党の思惑としては2050年までにこのニュースピークが現代の英語に取って代わると考えられていたと言及していますが、この附録を記した時点でそうなっていないということが、党は永続しなかったということを表しているのかもと解説にあり、それがこの小説の唯一の救いかもしれません。

 

英国では読んだふりをされる書籍ナンバーワンということで、書店で買われても積ん読状態になっている本の最たるものかもしれません。しかしそれではもったいないです。もしこの本が積ん読されているのならぜひ読み始めてみては如何でしょうか。

 

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