世界をひとりで歩いてみた -女30にして旅に目覚める- 眞鍋かをり
眞鍋かをり
ISBN9784396614713
祥伝社
タレント本かと思ったら意外と面白いです。ブログは読んだことないですが、やはり才女なのですね。眞鍋さんのウィットに富んだ文章は読みやすく、気取らず、等身大の眞鍋かをりを見せてくれます。
内容は眞鍋さんがひとり旅(一人海外旅行ですね)に目覚め、何ヶ国かを旅した中の幾つかの旅を紹介するものです。本当にプライベートでひとり旅をしているらしく危険な事もあるようです。でもこれを読むとひとり旅をしたい気にさせてくれますし、ツアーでは味わえない自由な個人旅行の魅力やちょっとした旅のノウハウを教えてくれます。
かいつまんで内容を紹介すると...
パリ編
・一人でホテルへのチェックインから初めてのフランス語で買い物
・モン・サン・ミシェルへのツアー
・ルーブル美術館でモナリザを見て、「小さい」という感想
(とても正直ですよね。実際絵を見ても良さが分かりませんから。)
ベトナム編
・空港からのタクシーでぼったくり(これは勉強不足だったそう)
・首都勘違い事件
・しつこい客引き撃退法
・バイクタクシーの話は秀逸で笑っちゃいました
ギリシャ編
・水シャワー、エアコンで髪を乾かすの話
・美しいサントリーニ島の話
トルコ編
・絨毯屋で危なかった話
・ナンパ対策で薬指に指輪をしていく話
ロサンゼルス編
・クレカ停止!Twitterをフル活用、フォロワーからアドバイスをもらう
・ハリウッド、グランドキャニオンの話
とにかく何処へ行ってもナンパされまくるらしく、その対応が大変らしいです。女性のひとり旅だからか眞鍋さんが美しいからか分かりませんが、国によっては本当に危険な場合があるらしいので女性は特に注意が必要ですね。
そして全体的にiPhoneに頼りすぎで笑ってしまいました。壊れてGoogle Mapが見られなくなったらどうするんでしょう。それに眞鍋さん、ひとり旅を満喫してます。そして旅の中で色々と思うこともあり、心が楽になる事も多いようです。私が共感して心に残った言葉を挙げてみます。
・子どもの頃に「自転車で遠くまで行ってみたら、今まで知らなかった町を見つけた」ときの感じ
・(海外での電話予約に怖じ気づいたが)「できなかったところで、別に失うものは何一つない」
・「旅は自由でいい」と思うと、おのずと「人生も自由でいい」と考えられるようになった。
などの言葉が心に入ってきました。私も年齢を重ねて段々とそのように考えられるようになったことですが、世間一般に当たり前とされている、いい大学に入り、就職をして結婚をして子供を産んで...という人生を送らなくてもいい。自分は自分で好きなように自由に生きればいい、ということをひとり旅を通して感じているようです。
ひとり旅は何かあったら自分で解決しないといけないけど、それが自信となるし、その後の人生でも何があっても何とかなるという気にさせてくれます。
飛行機や宿など自分で手配するので記憶に残りますし、観光地へ行かなくてもいい、現地での予定も自由です。これも行き先など自分で調べるので印象に残りますね。誰かと旅に出るのも楽しいですが、ひとり旅もまた良いものです。
眞鍋かをりのスーツケースの中身映像を見られる特典付き(2014年3月31日まで)
私もたまにひとりで旅に出かけます。ああまたのんびりと何処かに行ってみたいな。そんなことを感じさせてくれる一冊でした。