本棚って壁紙だ!

主に本の紹介、読書感想文、時には漫画、映画などエンタメ全般について綴る

きよしこ 重松清

重松清
ISBN9784101349176
新潮社

 この本を開いて、前書きの部分、ある子供の母親が子供を心配して書いた手紙の話があるのですが、たった数ページのその部分で既に涙が溢れてしまいしばらく先が読めなくなりました。

 そのお母さんは吃音がある自分の子供を励まして欲しいと著者に手紙を書いてきました。なぜなら著者が出演したテレビ番組を見て、重松さんも言葉がつっかえる人だという事が分かったからです。著者は返事の代わりにこの本を書きました。吃音のある少年の日々や成長を綴っています。重松さんの子供時代の事かもしれません。とても切ないお話です。

 少年は苦しみながらも、同じ痛みを持つ仲間と知り合ったり、自分を分かってくれる理解者とも出会っていきます。最後は一人でも頑張ろうと東京に出ることにするのですが、自分の言葉を通訳してくれる人がいる地元を離れることを決心するまでに成長します。言葉がつっかえてもそれを受け入れてやっていこうと思った瞬間なのではないでしょうか。

 切ない話ですが、ぜひ読んでみて下さい。
 

きよしこ (新潮文庫)

きよしこ (新潮文庫)

 

 

広告を非表示にする